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ごあいさつ

 リウマチ膠原病は免疫の異常によりいろんな臓器に様々な症状が出る病気です。我が国には 80 万人のリウマチ患者さんと数十万人の膠原病患者さんがおられます。しかし、その原因はまだ解明されておらず、多くの患者様が不安な日々を過ごされています。さらに、富山、石川、福井の北陸三県にはリウマチ膠原病の専門医や専門施設が少ないのが現状です。それで、北陸三県の医師と医師、医療機関と行政とが密接に連携を取り、リウマチ膠原病で困っておられる患者様を支援しようと「北陸膠原病支援ネットワーク」が設立されました。

 この会は、富山、石川、福井の北陸三県の膠原病患者さんを中心に、医療関係者や福祉行政担当部署のボランティアの方々(サポーターと呼びます)に何度もお集り頂き、準備を進めて参りました。また、会の運営には多額の費用がかかりますが、患者様のためになればと製薬企業の方々にも好意的に支援していただいています。このように多くの方々の善意で会が発足し運営されています。

 

 ネットワークの大きな目的の一つがパンフレットの作成です。膠原病支援医師、医療機関、福祉行政機関、膠原病患者会の情報が載っていますので、ご活用ください。表紙のデザインは、患者~医療~行政~企業の 4 者が協力して膠原病患者様を支援していることをイメージしています。

 

 膠原病の原因はまだ解明されていませんが、年々診断技術や治療法が向上し、膠原病も「原因不明の不治 の難病」の時代から「治療治癒可能な病気」の時代へと変わってきました。このこと自体は大変素晴らしい ことですが、いくら医療が進歩しても、社会や地域が膠原病について理解し支援していかなければ、そして 患者さんが安心して生活出来なければ本当の医療の進歩とは言えないと思います。

 

 「膠原病支援ネットワーク」が出来たからと言って、明日から皆さんの生活が目に見えて変わることは無いと思います。ただ、この「膠原病支援ネットワーク」が皆さんにとっての「灯台」になることを夢見ています。進む方向が分からなくなった時には目指す目標となり、暗闇で不安になった時には安らぎになるような、そんな存在になれることを夢見ています。困った時には、ネットワークの医師に、福祉行政の担当者に、患者会の代表に、そしてネットワークの事務局に連絡してください。「誰かが何かしら力になってくれる」という皆さんの「お守り」になればと思います。

平成17年11月 北陸膠原病支援ネットワーク顧問  梅原 久範 

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