令和6年能登半島地震で被災された皆さまにお見舞い申し上げます。
1日でも早く安全に、平穏に過ごせる日常が戻ってくるよう心よりお祈り申し上げます。
今回の能登半島地震による被害、まだ全容はわかりませんが、被災された障害のある方、難病などで動きづらい方、透析や、人工呼吸器を使用の方などが、ご無事に少しでも快適に避難所生活をされていることをお祈りします。
ないに越したことはありませんが、今後も断層の両端で地震がある可能性があるとのこと。あくまでも可能性ではありますが、万が一のために、リウマチ・膠原病など難病患者の方々に向けてお伝えしたいことが3つあります。
避難先の確認
被災に備え準備する物
避難所で想定されること
順にご説明していきます。今回は1と2、3については次のコラムで書きます。
1. 避難先の確認
令和3年に「避難勧告」は廃止され、「避難指示」へ一本化されました。「避難指示」があったら必ず避難しましょう。
すぐに移動できない方は、その前の「高齢者など避難」の段階で避難しましょう。
安全が確認できれば屋内にとどまることも「避難」の1つです。
具体的な避難先・避難方法について普段から確認しておきましょう。
2. 被災に備え準備するもの
以下から必要に応じてリュックなどにまとめておくとよいでしょう。避難所には、食料や衛生用品などが意外と早く到着するそうですので、お薬などを中心に、背負える範囲で持ち物に優先順位をつけるとよいと思います。
※「緊急時持ち出しリスト」を印刷用PDFもあります。
緊急時持ちだし袋の中身(コンパクトにまとめましょう)
貴重品
現金、家の合鍵、障害者手帳・医療券・運転免許証等のコピー*1、眼鏡、銀行の口座番号・生命保険契約番号等のメモ*1
お薬など
常備薬(鎮痛解熱剤、胃腸薬など)、処方薬2週間分*2*3、お薬手帳、自分の病状が説明できるもの*4
普段使っている自助具(杖、握力を補うものなど)、お薬を飲むための水またはゼリー
情報収集関連
筆記具、ノート、油性マジック、セロテープ(ガムテープ)、携帯電話(スマホ)の充電器、予備のバッテリー、ラジオ、親族連絡先メモ、地域の避難地図
衛生用品など
マスク、絆創膏、消毒薬、タオル、ウェットティツシュ、除菌ティッシュ、トイレットペーパー、簡易トイレ*5、生理用品(中身の見えないポリ袋)、おりものシート、爪切り、髪留め、ヘアブラシ、ビニール袋大小、下着2組ほど、化粧水・乳液など保湿用品、ハンドクリーム、歯磨きセット
防寒・防湿グッズ
使い捨てカイロ、アルミ保温シート、雨合羽(セパレートタイプ)*6、防寒靴下、手袋(軍手)
*気温・湿度の影響で体調を崩しやすいので防寒・防湿対策はしっかりと準備しましょう
その他
少量の非常食(重すぎると持ち出せなくなるので注意)、割り箸、ラップ、懐中電灯(ストラップつきやヘッドライト型のもの)、電池、スリッパ、マッチもしくはライター、軍手、ホイッスル、耳栓、はさみ など
─ 平成28年、第11回北陸リウマチ膠原病支援ネットワーク総会講演
「災害時におけるリウマチ膠原病患者の心構え」
(石川県難病相談・支援センターさま講演スライド)を参考にさせていただきました ─
車中泊にも備えて余裕があれば車にも同じ物を常備しておくとよいと思います。毛布も積んでおきましょう。
参照
*1
スマホに画像やメモとして保存しておいてもよいと思います。
*2
2週間分とした根拠ですが、
1/19 第40報 6ページより
今回の地震が起きたのがR6年1/1。石川県から石川県薬剤師会にモバイルファーマシー(薬の処方に必要な機材を備えた特殊車両)の出動要請があったのが1/5、実際に出動があったのが珠洲市への1/7着が最初でした。輪島市1/9、能登町、穴水町1/10 とのことでした。
また、一般用医薬品(OTC)については、日本薬剤師会と日本チェーンドラッグストア協会等の連携により、避難所等に配送が開始されたのが1/11とのことでした。
*3
特にステロイドなど急に中止すると命に関わるお薬は、絶対に忘れないようにしましょう。
*4
例「リウマチ患者支援カード」
日本リウマチ財団さまホームページよりダウンロードできます。
*5
通販でしか確認していませんが、現在、簡易トイレは品薄のようです。納期が3月となっているところもありました。
簡易トイレは、45Lゴミ袋と、オムツ、ペットシーツ、新聞などで代用できます。
*6
上下セパレートタイプの雨具は、通販でも購入できます。
たとえば
ダイソー・セリアでも上下別で売っていました。
以上少しでもお役に立てれば幸いです。
2024.1.12 スタッフY
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